チャータースクールって何?

政府からの公的な資金援助を受けながらも、自由なカリキュラムを持って運営されている公立学校です。親や、地域の人々の考えが積極的に取り入れられ、学校とコミュニティで教育内容を検討、模索します。教育に関心のある家庭が集まるため、親御さんのボランティアや寄付金集めも積極的で、学校行事も多いのが特徴です。

ハワイ州には、37のパブリックチャータースクールが存在しています(2023年現在)。それらののチャータースクールは、比較的規模が小さく、先生と子供の距離が近く、またそれぞれが強い個性や、ポリシーを持って運営されています。山の麓に学校を構え自然の中で学ぶ学校、エマージョンスクールと言って英語を使わずハワイ語で授業を行う学校、大学の研究機関と連携し常に新しい試みをする学校などがあります。中には、1学年の枠が10名という少人数体制でキンダーから高校までの一貫教育を進めるチャータースクールもあります。他には、ホームスクールをベースにしている子供に対して、週に二日のみの授業を提供するチャータースクールもあり、公立学校でもユニークな活動をしているのが、チャータースクールです。

チャータースクールにCEOがいる!?

校長先生を選ぶときには、候補者が全米中から集まります。親の前で演説をし、教員、親、地域コミッティの投票により決定します。その学校の個性、教育方針に賛同し、学校をより良い方向へ導くユニークなアイデアを持っていることはもちろんですが、学校運営が独自で行われているため財政面にも明るい指導者が求められるます。校長に就任すると、Principal(校長先生)ではなく、CEO(最高経営責任者)とよぶ学校もあるくらいです。一般的な公立学校の校長先生は、教育省に任命されそれぞれの学校に送り込まれます。ハワイ州の公立学校はチャータースクールだけではなく、一般的な公立学校でも校長先生の考え方により、教育方針が大きく影響されるので、校長先生が変わると学校の雰囲気やシステムがガラリと変わることがよくあります。

授業料はかかる?

公立学校は税金でまかなわれていますので、学費はかかりません。ただし学校によっては、教材費や、行事のための費用、寄付金を家庭で負担する必要があります。
公立校に限らず私立校でも寄付金集めは一般的に行われます。特に公立チャータースクールの運営には、家庭からの寄付金は大きな収入源ですので、どのチャータースクールもユニークなファンダレイザー(寄付金集め)の機会を用意しています。イベント開催のために地元の企業にスポンサーを募り、寄付金集めをしたりもします。チャータースクールの存在を支持する家庭が多いためPTA活動が盛んで、学校全体が寄付金集めやボランティアに積極的です。

オープンハウスへの参加

チャータースクールはユニークなコンセプトのもと運営されていますので、家庭の理解が不可欠です。そのため申し込み前には、多くのチャータースクールは学校説明会への出席を義務づけています。家族による子供のサポート、学校へのサポートが期待されています。学区を設けていないチャータースクールは、希望者が定員を超えると抽選で入学者を決定します。オープンハウスへの出席のないまま願書を提出した場合、抽選枠から外されることがありますので、毎年申し込み条件を確認する必要があります。