クラスについていける?

日本から初めてハワイへ引っ越してくる親御さんにとって、子供の新しい環境への適応がとても心配なところです。日本の教育とは異なり、しかも言葉も十分にわからない新しい学校にお子様を通わせるとなると、親としてもどれだけ子供をサポートできるかも不安かもしれません。友達作り、英語はもちろん、授業のことなど、、。私立、公立ともにどんな学校にいってもなんらかの形で、クラスの先生や生徒たちが助けてくれることでしょう。はじめのうちは言葉は、うまく通じないかもしれません。でも、積極的に質問し、親として先生や父兄とコミュニケーションをとることが不可欠です。それが子供の世界を広げ、その先の交友関係、英語力の伸びに影響してくるのです。

まずはESL

ESLのある学校に行くことで、ESLを終了するまでの数年間、reading, writingを含めた基礎英語のケアをしてもらえます。まずは、先生の指示がわかるようになる基本英語力をつけ、次第にレギュラークラスの英語を理解し、各教科を学ぶようになります。宿題がうまくできないときには、ESLの先生に相談してみましょう。放課後に時間を作ってくれる先生もいます。算数、社会、理科が他の生徒と同じレベルで理解し、簡単なレポートがかけるようになる頃には、晴れてESLは卒業でしょう。とはいっても、家庭で生まれた時から英語を浴びて育ってきた子供たちと全く同等というわけにはいきません。一部の私立学校ではESLクラスは用意されておらず、オファーしている学校では授業料とは別の費用が必要になります。

柔軟な学校の姿勢

算数など一般教科の学習スピードがとくにゆっくりな子供には、英語ができるできないに関係なく、特別個別授業が行われますし、多くの先生は、親からの相談によりその子の学力に合わせた勉強方法をフレキシブルに提案してくれます。一つのクラス内での子供の年齢差も大きく、多民族が混在するため、子供の能力差が大きいことはハワイではよく見られます。一概には言えませんが、先生の対応は日本に比べると、かなり柔軟性があります。年に1、2回行われる面談以外にも積極的に先生と連絡を取ることで、特別なケアを受けられることも少なくありません。

算数で自信をつける

小学4年生頃から、学校で計算機を使わせる先生もいます。この辺りで算数が得意な子とそうでない子の差が開いてくるでしょう。計算機に頼り、頭で計算しない子にならないよう、早めに九九を仕上げておくことをお勧めします。暗唱している子にとっては算数は大変有利になり自信につながります。
文章題は結局は英語の読解力なので、英語力をつけるしかありません。小学校高学年になると、算数とはいえ、なぜそうなるのかを説明させる問題も多く出ます。こういった問題は、英語のライティング力が追いつくまで難しいかもしれませんが、日本語でもいいので問題のコンセプトをきちんと理解しておくことで、英語が追いついてきたときに正しい回答が書けるようになります。少なくとも算数の進行ペースは、日本の方が進んでいるため、ハワイでの生活でも、日本語での日本の学年相当レベルの学習を進めることも一つの手です。

マイペースで学ぶ

リーディング(国語)は日本の学校ように全員が同じ教科書を使って授業を進めません。それ以前に教科書が存在しません。その子のレベルに合わせた本を選び、それぞれが自分のペースでリーディング力を高めていきます。その学年に応じたリーディングスコアーのリストが存在し、そのスコアーを少しづつクリアするようレベルアップをしていきます。ボキャブラリーの学習も個人のレベルに合わせて違うようです。クラス全員でおなじ教科書を使い一斉に音読をしたりする授業は行われにくいため、マイペースで授業に参加できます。
しかしながら親が流暢に英語を話さない場合、その子供は親からボキャブラリを学習できない分、ボキャブラリが乏しくなる傾向がありますので、早い段階から多岐にわたるジャンルの本を読ませ、ボキャブラリが豊かになるよう親が導いてあげる必要があります。

レベルに合わせて勉強を進めてくれるとはいえ、アカデミックに力を入れている学校でうまく成績が伸びない子にとっては、たくさんの宿題が負担になったり、居心地が悪く転校を考える事必要かもしれません。子供と学校のマッチングがとても重要です。