ハワイでは高校も義務教育

行っても行かなくてもいいハワイの公立高校?それって義務教育?
アメリカ ハワイの義務教育は、親が子供を学校に行かせる義務、子供は学校にいく義務という日本的な義務教育とはちょっと違っています。ハワイでは、政府が高校まで教育を提供する義務があるという意味合いです。勉強したい子供は、政府からの教育を無料で受ける権利があり、無料で高校まで学校にいけるということです。進級するかしないか、出席するかしないかは本人次第なのです。
ハワイ公立高校入学に受験はない
義務教育の一環であるハワイの公立高校には、受験がありません。小学校や中学校と同じように、住んでいる場所の学区の高校に進学します。ただし、越境が認められていますので、フットボールの強い学校、ブラスバンドが有名なところといったように、進級したい学校に越境を申し込むことができます。ただし、募集人数をオーバーした場合は抽選となります。受験がないため、様々な学力レベルの生徒が集まりますので、AP Program、GT program と呼ばれる、アドバンスクラスが設けられています。試験を受けてパスする、先生からの推薦などアドバンスクラスを取るための条件は学校により様々ですが、一般のクラスレベルでは、物足りない、大学進学を意識する学生にはハイレベルのクラスが用意されています。APプログラムは、大学でのクレジットと認められ場合があります。
大学に行くには卒業すること!
当然ですが、クラスを取り、成績を収め、取得単位が卒業条件に満たないと卒業はできません。出席しているだけでは、進級卒業はありません。その後、大学に進むときには高校卒業条件が必ずあります。また、仕事につく際には義務教育の高校卒業が条件に挙げられることがほとんどです。学歴社会のアメリカでは4年生大学卒業がスタンダードになりつつあり、大学院を卒業している人が、割りとゴロゴロいるのがアメリカです。高校を卒業せず途中で学業をやめてしまった場合、General Education Development(GED:https://ged.com/)とよばれる5教科のThe GED Testが用意されています。一定の成績を収めると、高等学校卒業程度を認定され、卒業証書(General Education Diploma)を授与されます。大人になってから、もう一度GEDを取るために勉強したい人には、アダルトスクールのGEDコースが用意されています。アダルトスクールは、日本人にとっては英語を無料で学べるESLのスクールとして知られていますが、アダルトスクールには、色々なクラスがオファーされているのです。政府が運営しているためもちろん無料です。
意外と高いハワイの高校生の卒業率 91.2%
昔は決して高い数字ではなかった高校卒業率は近年ではハワイ全体で91.2%まで上がりました。全米の平均81%に比べると、ハワイの高校卒業率は全米の中でも高い方です。ハワイの公立校の評判をあげようと努力してきたハワイのDOE(教育委員会)の成果が現れています。
卒業を待たずして大学生になる!!
先ほど紹介したGED test をパスすれば、高校卒業とみられますので、高校に行く必要がなくなり、大学へ進むことができます。ハワイの公立校は全米に比べ成績が低いといわれますが、このGEDの制度を利用し卒業を待たずして、大学のクラスを取り始める生徒もおり、一部のハイスクールでは、大学の単位として認められるハイレベルなクラスをオファーしています。公立校でも、優秀な生徒を伸ばすため、また全ての生徒の学業意欲をあげるため校内で奨学金制度を設けており、ときには$1000といった奨学金が優秀な生徒に与えられることもあります。
